福岡大学工学部 BYOD関連 情報サイト

ノートPCのご購入について

情報化の波は急速に押し寄せ,今や情報環境を使いこなさなければ就職活動にも支障がでるまでになっています。福岡大学ではこうした社会の変化に対応して,学生の皆様の学修や研究活動に情報ネットワークやPCを活用できるよう学内の情報環境の整備に努めており,学生は在学期間中Microsoft Officeとコンピュータウイルス対策ソフトを無償で利用できるようになっています。

PCを使いこなせる能力は,多くの大学でPCの必携化が行われていることからも分かるように今や学部,学科を問わず大学生に求められる能力の一つになっていますが,特に,電子情報工学科の卒業生にとってPCは仕事をする上で必須のツールになっており,他の学部,学科の卒業生以上の能力を期待されています。このような状況を踏まえ,本学電子情報工学科では多くの授業で,レポートの作成や自宅での予習・復習などだけではなく,専門科目の理解を助ける教材の利用などノートPCを積極的に活用し,学生の総合的な情報処理能力の向上を図っています。また,2020年4月からのコロナ禍は教育現場の変革をもたらし,講義のオンライン受講のみならず,学生個人ベースで行う多くの実験や演習が市販やフリー,さらには学科で内製したソフトウエアを用いて行うようになりました。そのために,皆様に自宅や大学などで利用できるノートPCのご購入をお願いする次第です。

BYOD授業シーン
自前のノートPCで演習をしている授業の例(コロナ禍以前の授業です)

合格者および保護者の皆様におかれましては,このような主旨をご理解頂き,ノートPCのご購入にご理解を賜りますようお願い申し上げます。

ご質問やお問い合わせがありましたら,本WebサイトのFAQをご覧いただくか,下記までお問い合わせ願います。(会議や実験、学生指導で電話に出られないことが多く、ご面倒をおかけしますが電子メールによるお問い合わせをお勧めしています。)

福岡大学工学部電子情報工学科 担当:文仙 正俊
電話:092-871-6631(内線6389)
Email:bunsen@fukuoka-u.ac.jp
 

学科選定の推奨ノートPCについて

電子情報工学科では,高学年次におけるシステム開発演習などでもストレスなく利用できることを考慮したスペックをもち,携帯性にも配慮した推奨ノートPCを選定しています。

株式会社福岡大学サービス2024年4月入学予定の方向けのPC販売情報:https://fu-p.co.jp/pcitem (2025年4月入学予定の方向けの情報は今後更新される予定です)
  • 中古PCは取扱い品が流動的であるため,学科によるスペックの確認が出来ません。中古PCをご購入される際は,必ず下記の「お手持ちのノートPCを使用する/自分でノートPCを購入する場合」をお読みになり仕様が満足されていることをご確認いただけるようお願いします。


お手持ちのノートPCを使用する/自分でノートPCを購入する場合

既にお持ちのノートPCを使用する場合,または自分でノートPCを選んで購入する場合には,下記の仕様を充たしていることをご確認ください。

※授業中に利用できる充電用コンセントが座席分用意されている教室はごく一部に限られますので、自宅や休み時間に充電しておく必要があります。中古PCの場合はバッテリーの経年劣化により、充電容量(満充電後の連続使用時間)が大きく減少している場合がありますので、意外に早い時期にバッテリー交換が必要になる可能性があることをお含みおきください。
※マイクロソフトによるWindows 10のサポートは2025年10月に終了します。サポートが終了したOSで学内ネットワークへ接続することは禁止されています。Windows 11非対応のPCは,在学期間中に事実上学内で使用できなくなることにご注意ください。

 

ソフトウェアに関しては以下の点,ご注意ください。


ノートPCのレンタルについて

(株)メディエイターより,福岡大学工学部向けのノートPCのレンタルサービスが有償で提供されます。
https://www.mediator.co.jp/site/fukuoka-u_foe_rental/


電子情報工学科におけるノートPCの利用例

電子情報工学科では,以下のようなソフトウェアをさまざまな科目において使用しています。どのソフトウェアもフリーや学科で内製されたものか,市販のものでも大学や学科でライセンス契約を受けたものであり追加の費用が生じることはありません。

電子教科書 ActLearn

ActLearn は電子教科書です。

使用する科目: 電気回路I,電気回路III,電子回路,アナログ回路

ActLearn ActLearn



UMLモデリングツール: ChangeVision astah* professional

astah* professional は,ChangeVision社によるUMLモデリングツールで,ソフトウェアの分析や設計を記述する図面であるUMLを描くのに使用します。UMLは今日のソフトウェア開発現場においてデファクトスタンダードとなっている図面で,電子情報工学科のソフトウェア工学に関連する科目でも教授されています。電子情報工学科は ChangeVision 社よりファカルティライセンスを受けており,学生は在学中は費用なくこのツールを利用することができます。

使用する科目: 情報処理システム開発(3年),プロジェクト型ソフトウェア開発演習(情報システムコース・3年)

astah* professional



統合開発環境 Eclipse

Eclipse は今日のソフトウェア開発現場において広く使用されている統合開発環境です。上述のFuPadは,初学者が小さなプログラムを書くためのものであり,実務規模のソフトウェアの開発には向きません。電子情報工学科では,プロジェクト型ソフトウェア開発演習においてJavaのプログラムを開発するのに使用されています。Eclipse は無償で利用できます。

使用する科目: プロジェクト型ソフトウェア開発演習(情報システムコース・3年)

Eclipse



演習用軽量開発環境: FuPad for オブジェクト指向プログラミング/プログラミング演習II

実務的な開発環境は,高性能のPCを必要としたり,プログラミングとは直接関係のない複雑な概念を学ぶ必要があったり,初学者には荷が重いものになりがちです。「FuPad for オブジェクト指向プログラミング」「FuPad for プログラミング演習II」は,学生がプログラミングの学習に専念でき,また一般的なPCでも軽快に利用できるよう,電子情報工学科で開発された演習用軽量開発環境です。学生のコードは常時,サーバにアップロードされます。これにより,教員やティーチングアシスタントは個々の学生の進捗やはまりどころを把握し,効果的に指導や学習支援を行うことが可能になっています。電子情報工学科で開発したソフトウェアですので無償で利用できます。

使用する科目: プログラミング演習II(2年),オブジェクト指向プログラミング(3年)

FuPad



演習用軽量開発環境: FuPad for 電子情報工学実験(情報)

RISC-Vはオープンライセンスの命令セットを持つプロセッサであり,昨今,商業的にも教育的にも注目を集めているプロセッサです。電子情報工学科では,計算機工学,コンパイラ構成法,電子情報工学実験で RISC-V を対象プロセッサとして採りあげています。電子情報工学科で開発した「FuPad for 電子情報工学実験」は,RISC-Vの命令セットとその挙動を理解するために,RISC-Vのアセンブラ,エミュレータ(シミュレータ),エディタを統合した開発環境です。学生のコードや操作履歴は常時,サーバにアップロードされます。これにより,教員やティーチングアシスタントは個々の学生の進捗やはまりどころを把握し,効果的に指導や学習支援を行うことが可能になっています。電子情報工学科で開発したソフトウェアですので無償で利用できます。

使用する科目: 電子情報工学実験(2年),コンパイラ構成法(2年)

FuPad



電子回路シミュレータ: LTSpice

SPICEは古くから広く使われている電子回路シミュレータで,カリフォルニア大学バークレー校で1970年代に開発されました。多くの派生品があり,電子情報工学科ではそのひとつであるLTSpiceを講義で使用しています。LTSpiceはリニアテクノロジ社(現アナログデバイセズ社)で開発された派生品で,電子業界で標準的に用いられている製品です。LTSpiceは無償で利用できます。

使用する科目: 電子回路,アナログ回路

LTSpice



Mathworks MATLAB/Simulink

信号処理,制御工学,人工知能などの問題を扱える数値解析/行列計算ソフトウェアです。福岡大学ではMATLABのキャンパスライセンスを受けているため,学生は誰でもインストールして無償で利用可能。

使用する科目: ディジタル信号処理,電子系のための情報処理,情報理論

MATLAB



Microsoft Excel

Microsoft Excel は表計算ソフトウェアです。福岡大学が Microsoft と締結している教育機関向け総合契約(EES:Enrollment for Education Solution)により,学生は個人所有のそれぞれ最大5台のPC/タブレット/スマートフォンにインストールできます。

電気回路の授業では,回路の電圧,電流の計算やその可視化に使っています。

使用する科目: 電気回路I,電気回路III

Excel



Microsoft Teams

Microsoft Teams は,テレビ会議やテキストチャット,各種ファイルの共有と共同編集ができるコミュニケーションツールです。福岡大学では多くの講義で利用されており,電子情報工学科でも授業や演習,ゼミなどさまざまな局面で活用しています。写真は,プロジェクト型ソフトウェア開発演習(情報システムコース・3年)において,Teamsを使って,遠隔でソフトウェアのチーム開発演習をしている様子です。(※コロナ禍のため学生はそれぞれの自宅で開発を行っています。)



RISC-Vアセンブラ: minas

minas(minimum assembler)は,上述の RISC-V のアセンブリ言語プログラムを RISC-V の機械語に変換するプログラムです。minas で生成した RISC-V の機械語プログラムは FuRISCV 上で実行することができます。電子情報工学科で開発したソフトウェアですので無償で利用できます。

使用する科目: 電子情報工学実験(2年),コンパイラ構成法(2年)



PICマイコンソフトウェア開発環境: MPLAB X IDE

MPLAB X IDEは,米マイクロチップ社が提供するPICマイコンとデジタル信号処理コントローラ(DSP)向けの組込みシステム用統合開発環境です。この開発環境には,テキストエディタ,コンパイラ,デバッガ,シミュレータ,テストツールがシームレスに統合されています。開発環境中の多くのツールは無償で利用可能です。

使用する科目:マイクロコンピュータ,情報工学実験A



リレーショナルデータベース: MySQL

MySQLは,オープンソースのリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)です。世の中の多くの情報システムでは,データベース(DB)とよばれるデータを管理する仕組みが裏で動いています。電子情報工学科では,情報系の基本重要科目の1つであるデータベースの講義を受けながら,本ソフトウェアを操作する演習を通してデータベースシステムの仕組みを学びます。

使用する科目:データベースシステム



コンピュータビジョンライブラリ: OpenCV

OpenCV はインテルで開発されたコンピュータビジョンライブラリです。デファクトスタンダードとなっているライブラリであり,産業現場でも教育現場でも広く用いられています。電子情報工学科では,画像処理関係の科目をはじめ,卒業研究でも使われることの多いライブラリです。OpenCV は無償で利用できます。

使用する科目: 画像処理工学(3年)



プログラミング言語: Python

Python は,人工知能ブームで広く認知されるようになったプログラミング言語ですが,そもそも汎用の言語です。機械学習,言語処理,画像処理,データベースなどさまざまな応用の充実したライブラリによって,プログラムをそれほど書かなくとも多くのことができるのが特徴です。電子情報工学科では,画像処理や統計関係の科目をはじめ,卒業研究でも使われることの多いプログラミング言語です。Python は無償で利用できます。

使用する科目: 画像処理工学(3年),情報系のための確率・統計(3年)



統計解析言語: R

Rは統計解析,あるいはデータサイエンスの分野において広く伝統的に使われてきたプログラミング言語,環境です。Rは無償で利用できます。

使用する科目: 情報系のための確率・統計(3年)



機械学習ライブラリ: scikit-learn

scikit-learn は分類,クラスタリング,回帰,次元圧縮など機械学習に関係するアルゴリズムを集約したプログラミング言語 Python のライブラリであり,いわゆる「人工知能」を実現する手段として産業現場でも教育現場でも広く用いられています。scikit-learn は無償で利用できます。

使用する科目: 情報系のための確率・統計(3年)



電子回路開発/シミュレーション環境: SimulIDE

SimulIDEは教育用電子回路の開発ならびにシミュレー ションに用いる環境です。グラフィカルな電子回路開発環境,各種の電気・電子回路素子やIC,マイコンのシミュレーション環境を含みます。上述のMPLAB X IDEで作成したPIC用のマイコンプログラムを,SimulIDE上でシミュレーションするPIC上で実行することも可能です。

使用する科目: 論理回路,マイクロコンピュータ,情報工学実験



構文エディタ: Visual Studio Code

プログラミングに特化した高機能なテキストエディタです。自分のパソコン上のファイルを編集できることに加え,遠隔地のサーバマシン上のファイルをあたかも自分のパソコン上で編集しているような操作感で編集できます。また,プログラムの実行もこのエディタ上で行うことができます。Visual Studio Code は無償で利用できます。

使用する科目: 情報工学実験,プログラミングII(再)



Windows Subsystem for Linux (WSL)

Windows Subsystem for Linux(WSL)は,Windows OS 上で Linux(Windowsは異なるUnix系のOSです)のプログラムを動作させられるようにする仮想化環境です。Linux もサーバや組込み用途で広く使われているOSであり,実務的には習熟が求められるOSです。電子情報工学科では,プログラミングの授業でC言語で書いたプログラムをコンパイル,実行するのに WSL を使っています。WSL は無償で利用できます。

使用する科目: プログラミングI(1年),プログラミングII(1年)



デジタル回路設計用CAD: Xilinx Vivado

Vivadoは,Xilinx社が提供するデジタル回路設計用のCADです。GUI上で配線を描いたり,あるいはハードウェア記述言語で回路の構造や振舞いを記述することでデジタル回路を設計できます。設計した回路の挙動をシミュレーションで検証したり,FPGAと呼ばれる回路を自由に変更できるLSIに設計した回路を作り込むことが可能です。電子情報工学科では,無償ライセンス版を実験に使用しています。

使用する科目: (2022年度までの)電子通信工学実験